仕事というのは本来、私達の生活の根幹を支え、余裕をもたらしてくれるものだ。労働の対価として得る報酬はキャリアアップと共に増え、日々の選択に様々な幅を与えてくれる。しかし、現在、労働の担い手である若者の賃金はなかなか上がらない。最近はニュースなどで、苦労して働くことに価値を見いだせなくなった若者の話を良く聞くようになった。彼らは一様に、仕事が楽しくない、という言葉で不満を表現する。しかしその裏側には様々な鬱憤が溜まっていると推測できる。仕事が楽しくないとはどのようなことなのか、またどのような困難が起きるのだろう。
仕事が楽しくないことの原因としてまず一番に挙げられるのは、人間関係の不和である。嫌な人だと思っても、仕事上の関係だから、と割り切り平然とコミュニケーションをとるのは難しい。業務上、報告をしなければならない場面でも良好な関係が築けているの同僚にはあっさりできる。しかし嫌と思う人には後回しにしてしまい、時間が絶ってからトラブルに発展するのは誰しも経験したことがあるだろう。それは報告や連絡の過程で、何か文句を言われたら嫌だ、と起こるとは限らない想像をしてしまうことが主な原因である。その人との過去の関わりが良くないものであればあるほど、悪い想像はより強固なものになってしまう。
人間関係の不和が1つでもあると、仕事に様々な影響を与える。何をするにも特定の視線を気にしてしまったり、息苦しさを感じたりすることもある。そのような環境下では本来するべきスキルアップなどにまで手が届かなくなる。細かな人間関係にも目を配ることで楽しくない仕事の解決策が見つかるかもしれない。